民泊におけるトラブル対応をお願いしたい

民泊は、住宅を見ず知らずの人に貸すうえ、利害関係人も住宅宿泊事業者(以下「民泊ホスト」といいます。)、民泊ゲスト、住宅宿泊管理業者(以下「管理業者」といいいます。)、マンションの場合には管理組合など、多数に及びます。このため、民泊を運営する場合には、様々なトラブルが発生することが予想されますので、これに対する対応を考えておく必要があります。

以下では、具体的なトラブルとそれに対する対応について考えてみましょう。

管理組合と民泊ゲストのトラブル対応

マンションにおいて、民泊ゲストがマンションのラウンジなどの共用スペースで騒いだり、宿泊施設内で騒いだりすることにより、他の住民などから苦情の声が上がったり、共有物を破損してしまうといったトラブルが発生することがあります。

そもそも、マンションの管理組合の管理規約において民泊が禁止されている場合には、民泊ゲストに対してその旨を告げたうえで、その民泊ゲストを迎えている民泊ホストに対しても管理規約の内容を告げて、共用スペースの利用はもちろん民泊利用自体をしないよう働きかけます。

また、管理規約で民泊が許可されているとしても、このようなトラブルを防止するため、管理組合側は、予め、共用スペースの利用のルール(そもそも民泊ゲストにラウンジなどの共用スペースの利用を許可するのか否か、許可するとして何人利用できるのか、利用時間は何時間か、利用のルールを破った場合の措置など、民泊ゲストが共用スペースを利用する場合に備えたルール)を明確にしたうえで、これを民泊ゲストが守るよう共用スペースなどに掲示したり(外国人利用者が多いのであれば、外国語に翻訳したルール説明文書を掲示することも必要です。)、ゲストにルールを厳守させるよう民泊ホストに対して働きかけたりして、ルールを周知徹底する必要があります(共用部分の管理会社にも共用スペースの管理を徹底するよう働きかけた方がよいでしょう)。

民泊ホストと民泊ゲストのトラブル対応

例えば、民泊ゲストが部屋の備品を壊した、禁煙の室内で喫煙した、バルコニー等で騒いだり、楽器を演奏し、近隣の住民から苦情が来たなどのトラブルが考えられます。また、ごみの分別が適切にされていないこともトラブルの原因となります。

このようなトラブルを回避するためには、民泊ホストは、民泊ゲストに対し、予め騒音の防止のための配慮の必要性やごみの処分方法について、十分説明しておく必要があるでしょう。

また、民泊ホストは、万一に備えて火災保険や賠償責任保険等の適切な保険に加入しておくと良いでしょう。

他方、民泊ゲスト側からすれば、部屋の広さや間取りが広告や事前の説明と異なるとか、部屋の清掃が適切にされていないといった不満からトラブルが発生することが考えられます。

トラブル回避のためには、民泊の広告が誇大広告になったり、事実とは異なる記述がされないように注意すべきでしょう。さらに、設備等は清潔に保ち、定期的に清掃や換気を行う、シーツやカバー等は、宿泊者が入れ替わるごとに洗濯したものと入れ替えるといった配慮が必要でしょう。

民泊ホストと管理業者とのトラブル

管理委託契約を締結するに際し、事前の説明や広告の記載が異なっているような場合にトラブルになり易く、注意が必要です。例えば、広告では、民泊ゲストに損害が発生しても、民泊ホストが損害を負担しないかのような記載をしながら、管理委託契約書では、民泊ゲストが受けた損害について、管理業者は一切責任を負わず、民泊ホストが負担する条項となっているような場合です。また、広告と契約書で報酬の算定方法、支払時期、支払方法等が異なっているような場合などもトラブルになる可能性が大きいといえます。

管理業者から業務委託を受けるにあたっては、くれぐれも広告と実際の契約内容に齟齬が生じないよう注意すべきでしょう。

管理業者と民泊ゲストとのトラブル

例えば、民泊に使用される住宅が実際よりも優良であると誤認させたり、鍵の受け渡しや部屋の清掃等が適切にされていないような場合がトラブルの原因となります。

トラブルを回避するためには、管理業者としては、誇大広告を行わず、適切な業務遂行を行う必要があるでしょう。

他方、民泊ゲスト側に問題のあるトラブルとしては、民泊ゲストによる備品の破損や部屋を汚すといったことが考えられます。

備品の破損や部屋の汚れは、外国人の民泊ゲストの場合、日本製の電気製品の使用方法に詳しくないことが原因の一つです。事前に使用方法をレクチャーしたり、使用方法を外国語で記載した説明書を準備しておくことが重要です。

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