民泊管理代行業を営む上での留意点を知りたい

民泊管理業とは

民泊管理業(住宅宿泊管理業)とは、家主別居型の住宅宿泊事業者(以下「民泊ホスト」といいます。)から委託を受けて、報酬を得て、住宅宿泊事業の適正な実施のために届出住宅の維持保全を行う事業です。

管理業者の義務

住宅宿泊管理業者(以下「管理業者」といいます。)は、住宅宿泊管理業の適正な遂行のため、以下の義務を負います。

①公正誠実義務

②名義貸しの禁止

③誇大広告の禁止

④不当な勧誘等の禁止

⑤管理受託契約の締結前の書面の交付

⑥管理受託契約の締結時の書面の交付

⑥住宅宿泊管理業務の再委託の禁止

⑦証明書の携帯等

⑧帳簿の備付け等

⑨標識の掲示

⑩民泊ホストへの定期報告

管理業者の業務の実施

管理業者は、住宅宿泊管理業の適正な遂行のため、以下の業務を実施します。

①民泊ゲストの衛生の確保

②民泊ゲストの安全の確保

③外国人観光旅客である民泊ゲストの快適性及び利便性の確保

④宿泊者名簿の備付け等

⑤周辺地域の生活環境への悪影響の防止に関し必要な事項の説明

⑥苦情等への対応

どのような場合に必要か

住宅宿泊事業には、民泊ホストである家主が物件内におり、民泊サービスの実施を自ら管理できる「家主居住型民泊」と、民泊ホストが遠隔地の別荘を民泊に利用する場合など、自らが当該物件内にいて民泊役務を提供することができない又は提供しない場合である「家主別居型民泊」があります。

家主別居型の民泊ホストは、原則として住宅宿泊管理業務を管理業者に委託する義務があります。民泊役務の提供を専門家である事業者に委託し、民泊営業の円滑な実施を図るためです。ただし、民泊ホストが自己の生活の本拠として使用する住宅と届出住宅が同一の建築物内若しくは敷地内にあるときや隣接しているときには管理を委託することは義務づけられません。
また、民泊を行う住宅の居室数が5部屋を超える場合にも、管理業者に委託することが義務づけられています。

登録方法、営業所

住宅宿泊管理業を営もうとする者は、国土交通大臣の登録を受けなければなりません。

この登録は、5年ごとに更新を受ける必要があります。

登録(更新の登録は除きます)には、登録免許税(1件9万円)の支払が必要です。

登録を受けようとする者は、商号、名称又は氏名及び住所、営業所又は事務所の名称及び所在地等を記載した申請書を国土交通大臣に提出して申請します。

「営業所又は事務所」とは、商業登記簿等に登載されたもので、継続的に住宅宿泊管理業の営業の拠点となる施設としての実体を有するものが該当し、住宅宿泊管理業を営まないものは該当しないものとされています。なお、登記していない個人にあっては、当該管理業者の営業の本拠が営業所又は事務所に該当します。

また、営業所又は事務所の実態がない場合は、民泊ホスト等と連絡対応を行うことができず、住宅宿泊管理業を的確に遂行するための必要な体制が整備されているものとは認められません。

誇大広告禁止

管理業者は、その業務に関して広告をするときは、以下の事項について、著しく事実に相違する表示をし、又は実際のものよりも著しく優良であり、若しくは有利であると誤認させるような表示をしてはなりません。

①管理業者の責任に関する事項

②報酬の額に関する事項

③管理受託契約の解除に関する事項

また、誇大広告だけでなく、虚偽広告についても、同様に禁止されています。

広告の媒体は、新聞の折込チラシ、配布用のチラシ、新聞、テレビ、ラジオ又はインターネットのホームページ等種類は問いません。

衛生・安全管理

管理業者は、民泊ゲストの衛生の確保を図るため、届出住宅について、各居室の床面積を宿泊者1人当たり3.3平方メートル以上確保し、定期的な清掃、換気及びその他の必要な措置を講じなければなりません。

また、管理業者は、民泊ゲストの安全の確保を図るため、届出住宅について、非常用器具の設置、避難経路の表示、火災その他の災害が発生した場合における宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置を講じなければなりません。

帳簿

管理業者は、営業所又は事務所ごとに業務に関する帳簿を備え付け、管理受託契約を締結した届出住宅ごとにその管理受託契約を締結した年月日や受託した住宅宿泊管理業務の内容等を記載して、これを保存しなければなりません。

帳簿の保存は、パソコン等を用いて明確に紙面に表示できる場合には、パソコンに備えられたファイル又は磁気ディスク等によることもできます。

この帳簿は各事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存することが義務づけられています。

罰則

登録せずに住宅宿泊管理業を営んだ者、不正の手段により登録を受けた者は、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金に処され、又はこれらが併科される可能性があります。

業務停止命令に違反した者は、6月以下の懲役若しくは50万円以下の罰金に処され、又はこれらが併科される可能性があります。

変更の届出をしていない者又は虚偽の変更の届出をした者、業務改善命令に違反した者、誇大広告をした者、帳簿の備付け義務に違反した者、虚偽の記載をした者又は帳簿を保存しなかった者は、30万円以下の罰金に科される可能性があります。

事業廃止の届出をしていない者又は虚偽の事業廃止の届出をした者は、20万円以下の過料に科される可能性があります。

「住宅宿泊管理受託標準契約書(案)」について

住宅宿泊管理受託標準契約書は、民泊ホストと管理業者の間で協議がととのった事項を記載した管理受託契約書を、住宅宿泊事業法第34条に規定する「契約締結時の書面」として交付する場合の指針として定めるものです。

住宅宿泊事業法の規定を踏まえて管理受託標準契約書へ規定すべき事項としては、以下のものがあります。

○住宅宿泊管理業務の内容及び実施方法

○住宅宿泊管理業務の再委託に関する事項(再委託先の明示等)

○賠償責任及び免責事項

○民泊ゲストとの宿泊サービス提供契約についての責任の明確化及び法令遵守、宿泊者情報の共有

○民泊ホストによる都道府県知事への報告に必要な情報(宿泊者の国籍等)の提供方法 等

○管理業者から民泊ホストへの通知義務(管理業務の遂行に影響を及ぼす事項)

○管理業者が負う民泊ゲストに関する個人情報等についての守秘義務

○契約終了時の取り扱い(管理物件に関して保管していた書類及び鍵等の引渡し) 等

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